河森正治40周年企画 『河森正治EXPO』

河森正治とは

河森正治 PROFILE

河森正治

アニメーション監督、企画、原作、脚本、映像・舞台演出、メカデザイン等を手がけるビジョンクリエーター。慶応義塾大学工学部在学中に原作者の一人としてTVアニメーション『超時空要塞マクロス』に参加。世界各地でテレビ放映され日本発のクールなアニメーションとして絶大なるインパクトを与えた。原作・監督作品に、『アクエリオンシリーズ』、『マクロスシリーズ』などがある。

『河森正治EXPO』開催にあたり

誰も見た事の無い『何か』を産み出したい。
幼い頃から、その衝動に突き動かされるように、これまでずっと果てなき創作の旅を続けています。
3歳にも満たない頃、雪深き日本の秘境越中五箇山から、大都市横浜に引っ越した時に感じたカルチャーショック。
小学校低学年では、人類を38万キロ彼方の月へと送りこむアポロ計画の壮大なヴィジョンに刺激され、宇宙開発者を志しました。幾多の打ち上げ失敗やトラブルを乗り越え、試行錯誤を重ねてゆく、そのプロセスに憧れて、毎日のように、フィッシャーテクニックや、LEGOブロックでオリジナルの可変メカを創っては壊し。作っては壊し…
高校に入るころにはスタジオぬえの大先輩たちと出会い、SFマインドをシャワーのように浴びながら、大学2年の時にプロデビュー。
以来40年。
現実の宇宙開発にかかわる夢こそ叶わなかったものの、物語世界という宇宙と、そこに息づくキャラクター達の物語やメカニックのデザインを創作し続ける日々に追われ、追われて…。
この度、40周年記念展を開催していただける事となり、自宅とスタジオぬえやサテライト等の倉庫に眠っていた資料の山に、我ながら呆然としました。
制作過程で生まれた原画やラフデザイン、変形TOYの試作品、企画書、シナリオ、絵コンテ、そして取材写真や創作メモの数々。そんなカオスの中から遺跡発掘のように今回の展示品を掘り出していく。展示スタッフの方々と手分けして発掘を続けるうちに、「マクロス」や「アクエリオン」をはじめ、幾多の作品の生まれる前の姿が当時の記憶とともによみがえりました。そして何よりも自分の創作活動が数えきれないほど多くのスタッフに支えられている事、ファンの方々の温かい応援に後押ししていただいた事に、改めて心揺さぶられる想いです。
そこで、今回の記念展では、いわゆる個人の作品展という枠を越えて、自分とその40年を支えてくださった多くの方々との、創作の旅のプロセスを一堂に会そうと思いました。少年の日に胸ときめかせた大阪万博をモチーフに『河森正治EXPO』として。
皆様、この創作、試行錯誤のプロセスと多様な世界観の祭典を、ぜひご体感ください。
2019年3月2日
河森 正治